信濃の国 原始感覚美術祭2016
2016年夏
長野県大町市、木崎湖畔、大町市街地、千年の森ほか
主催 原始感覚美術祭実行委員会
共催 西丸震哉記念館、大町市教育員会(予定)
実行委員長 池田武司
アートディレクター 杉原信幸
メインビジュアル 高崎紗弥香
真摯に自然と向きあう時、人は感覚の原始へと還っていく、その時におのずと生まれる態度が美であり、その術として 美術がある。自然というのは、外に広がる世界だけではなく、自らの身体の中に連綿と受け継がれる生命としての自然 も含まれる。縄文時代から受け継がれる生活の中にあたりまえに美のある在り方こそが、本当の豊かさであり、北アル プスの荘厳な自然に抱かれる木崎湖畔で滞在制作を行い、その地に暮らす人と出会うことでしか生まれえない表現を創 造することによって地域の“文化”を生み出していく。6年間の原始感覚美術祭によって、4名の滞在作家と地元が結婚、 定住し、4人の赤子が生まれる。それは、外部と地元が出逢い、アートと伝統、都市と地方を結ぶ、文化の境界域として の祭を生みだすことである。
7年目となる原始感覚美術祭では、水の地、木崎湖自体が語りだす「水のかたりべ」をテーマに開催する。地が語る、 その媒体=語り手として、その地に住み着いた作家が、地の文化を受け継ぎ、語り継ぐこと、地に根づいていくような 企画を行い、マレビトとして訪れる滞在作家が、新鮮な驚きとともに地の声を造形空間として立ち上げることで、木崎 湖という地は今、新たな伝統を語り始める。